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シンポジウム<自転車がまちを変える> 開催

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  11月19日小平市中央公民館で当会の企画・運営による表題のシンポジウムが開かれ、悪天候の中、遠くは戸田市・松戸市・相模原市などから40余名が集いました。
 基調講演「世界に広がる自転車交通」において、NPO自転車活用研究会理事長の小林成基さんは、昨年10月25日の警察庁通達に至るまでの自転車交通の解説から入って、欧米で起きている自転車ブームの背景を豊富なデータで示し、道路・交通行政を辛らつに批判しました。

  基調講演の要点は次のようです。
 1960年代にクルマが台頭し、末頃には自転車、路面電車は邪魔者にされた。
 大阪万博開催の70年、車両である自転車を一時的に歩道通行可とし、自転車道の整備とクルマのドライバーを教育しようとした。
 78年に自転車通行可の歩道が指定され、70年の政府方針は反故(ほご)に。
 2007年には13歳以下か70歳以上なら、さらに車道が危ないなら誰でも、自転車の歩道通行可となった。
 この間、クルマの交通分担率は15%から50%となり、徒歩とバスが激減した。
 上の理由は、原油が安かったためで、20世紀中の平均価格は1バーレル15ドルであった。
 21世紀に入ると新たな油田が見つからず、原油は投機の対象となって100ドル以上で高止まりしている。
 2008年のレギュラーガソリン1ℓの価格は、日本160円、イタリア243円、 ドイツ236円、フランス230円。
 このようにガソリンが値上がりすると貧富の格差が拡大し、貧乏人はどこにも行けなくなる。これじゃいけないと、欧米では自転車・公共交通が重視されることになった。
 クルマに代替え可能な自転車が種々開発された;ベロタクシー(独)などの自転車タクシー、車イスごと運べる自転車、幼児を2~3人乗せて買い物に行ける自転車、雪道を走れる前輪駆動の自転車など。
 自転車道・自転車レーンが整備され、パリでは1995年8.2キロだったのが今では600キロに。ロンドンでは自転車政策が市長選の争点となり、12本のサイクルスーパーハイウェイが計画された。(4本完成)
 高齢化率(総人口に占める65歳以上の人口)10%の韓国も大統領主導で高齢化・エネルギー高騰、環境対策として自転車政策を推進している。
 高齢化率21%を超え、超高齢社会となった日本の自転車交通・交通行政は多くの問題を抱えている;
 自転車の歩道走行(法的には徐行)
 サイクリングロードは歩行者優先で法律上、自転車は走れない!
 歩行者・自転車の事故死が多い。
 自転車ルールを知らない中高生が高額賠償を負わされている。
 高齢者が運転免許を手放せない(バス路線の縮小)
 歩道の段差・ガードレールによりクルマは安心してスピードを出せる。
 軽微なルール違反にも裁判が必要で実際上野放しにされている、等々。
  小林さんは、自転車ルールに関して警察官に自転車運転の手本を示して欲しいと言い、交通政策については、前例重視の官僚に期待できないからとシンポジウムに参加の都議や自転車に関心を持つ政治家に期待を寄せられました。

  後半のパネルディスカション「自転車を活かした交通政策」では、都議会生活者ネットワーク・みらいの山内れい子さん、公明党の斉藤やすひろさん、民主党の斉藤あつしさん、3名の都議が自転車との係わりを述べたのち、コーディネーターの小林さんから次の質問が出されました。
① 幹線道路を除いて、都内の制限速度を30キロにできないか?
② 通学路を守る運動―通過交通の排除と速度制限―を進められないか?
③ 自転車ルールを周知させ、守らせる方法は?

  これらに対し、山内さんは国立市での市民活動と生活者・女性の視点から、斉藤やすひろさんは国交大臣秘書を務めた経歴を踏まえ、斉藤あつしさんは介護士の経歴を踏まえて、以下の回答がありました。

山内さん;①クルマ社会からの転換を。生活圏は歩行を基本とし、4、5キロ圏は自転車、それ以上は公共交通、その先は鉄道・クルマと区分して考えたい。② 都道の通学路は少ないが、検討してみたい。
③ 取り締まりよりルールの周知を。スタントマンのデモによる交通安全教室よりは街路で親子での実地指導が好ましい。

斉藤やすひろさん;① 高齢社会だから、人・自転車・公共交通・クルマの順に優先。
② 都議会都市整備委員会に属している。通学路から人中心の整備を、と言うのに誰も反対ができないだろう。やってみたい。
③「自転車のルール違反は犯罪です」のキャンペーンを提案する。また、交通安全教室修了を意味する自転車免許証に賛同。

斉藤あつしさん;①(都全体ではどう思うかと問われて)福祉の観点を取り入れる必要がある。
② 通学時間帯と高齢者の通院時間が重なる。介護タクシーは通学路に入れるように、タクシーも入れるシステム作りを望む。
③警察はルールとマナーの区別が曖昧。保険に絡めてルールを知らせ、守らせることも一案。

  ②をまとめて小林さんは、ライジングボラード(昇降式クルマ止め)などを活用し、超党派で東京モデルを作って全国に発信してほしいと要望されました。
  以上のほか、都の交通計画、自転車条例、自転車レーンや幼児2人乗せ自転車のデザインについてもやり取りがあり、参加者からは市民の規範意識の低さが指摘され、自転車商にルール周知の努力を求める意見が出される活発な学習会で、自民党と共産党の議員の不在が惜しまれました。


辛口コラム

ドイツからの便り      成瀬 豊(ドイツ駐在)
 一昨年、帰独前に運転免許の更新に行ってきましたが、その時見せられたビデオでは、自転車の走行ルールが相当に不明確で、例外は各人が勝手に考えろ式と感じました。
 例えば、広い道路は左側端に走行帯を設けてそこを走行することと言いながら、自転車運転者の判断で歩道を走っても良いと言い、その時のルールはありません。それでいて、「注意して安全に運転してください」という話でした。
 ドイツでは、自転車は車と同じく右側通行です。従って自転車走行区画の線があるところでも道路の右側の走行帯を走らなければなりません。逆走は取り締まられますし、他の人から叱られます。歩道の上に自転車レーンが有る場合も、双方向で使用する区間という上下2本の矢印が表示されている区間以外は右側の歩道上の自転車レーンを走らなければなりません(当然双方向区間のところには「ここから先は双方向使用」の標識有り)。双方向区間はその中で右側通行です。曲がるときの手信号も、出さないで接触すれば曲がった方が賠償責任を問われます。また、合流の時の右側車優先も車と同じです。
 このようにきちんとしたルールと、それを使えるように整備された施設や標識・標示のくみあわせと、まじめな違反の取り締まり(取り締まりのための取り締まりではなく、きちんとした指導的な取り締まり)で初めて安全な交通を市民に提供できる様になるのだと実感しています。ルールと標識に従って行けば自然に安全に走れるということになります。
 日本の場合には道路構造だけでの問題ではなく、これらの運用の面が大きく欠けているように思われます。行政と司法が安全な交通方法を提供する努力を避けて、道路の使用者にしわ寄せしていては、納税者に対して責任ある仕事をしているとは言えないと思います。



「10.25警察庁の自転車総合対策」について

 警察庁が平成23年10月25日に出した通達「良好な自転車交通秩序の実現のための総合対策の推進について」は遅きに失したという感がぬぐえない。
前段で、「平成27年までに世界一安全な道路交通を実現する」ために「自転車に係る対策の推進は喫緊の課題である」と述べているが、そうなるまでの無策の責任を感じていない姿勢が明白である。
通達では、総合対策を進めるにあたって、
○ 自転車の通行環境の確立
○ 自転車利用者に対するルールの周知と安全教育の推進
○ 自転車に対する指導取締りの強化
を3つの主要な柱としている。
 お題目としてはもっともらしい。しかし、内容をみるととても効果が期待できそうにない。「年齢層に応じた…」などのあいまいな表現や、例外事項が多い。
そして一番問題なのは、いずれの課題も、都道府県警察や自治体、教育機関、業界、ボランティア等との協働にその解決を求めている点である。それでは、責任の所在がぼやける。
 「法は不知を許さず」という。そのためには、明確な指針とモデルケースを設定するべきである。そして推進のための責任者を指定して、具体的な数字を掲げた工程表を策定し、その実現を図るべきである。
 ルールの無知や誤解を解消するのは、それを作ったものの責任であることを自覚してほしい。



「第1回安全で快適な自転車利用環境の創出に向けた検討委員会」開催

 自転車は日常の生活の移動手段として大いに活用されているが、一方自転車も関係した悲惨な死亡事故などがニュースとして取り上げられることが増えている。
 このような危険な自転車交通の総合的改善を目指して、国交省と警察庁が共同で「安全で快適な自転車利用環境の創出に向けた検討委員会」の第一回の委員会を2011年11月に開催した。
 この委員会では、主催者から、「自転車をとりまく環境」などに関する資料が提出された。その中で、
1.自転車の対歩行者事故が近年増加している状況
2.各種の自転車走行道路の事故防止効
 果
3.自転車走行道路の整備はわずかな延長に留まっている現状
等が紹介された。
 委員から「現状分析」「自転車走行空間整備」「自転車走行空間の設計」「自転車利用の総合的取組」などについて多様な意見があり、次回以降「モデル地区の取組評価・検証」などが審議され、3月末までに「安全で快適な自転車利用環境を創出するためのガイドライン」が提案される予定である。


 

月例会のお知らせと入会のお誘い

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  当会は、市民生活における自転車の役割を考え、小平市のまちづくりに貢献することを目的に活動しています。関心のある方は月例会にお出かけください。そして、納得した上で入会していただければ幸いです。
 年会費は2000円、月例会は毎月第3金曜日の夜、小平市中央公民館(042−341−0861)で行っています。
 2月は17日(金)19:00から催します。
 気軽にご参加ください。


活動場所 小平市小川町2丁目小平中央公民館
TEL 042-343-6591 山脇
FAX 042-343-6591
Eメール
活動日 第3金曜日19:00~ 中央公民館
活動時間 2時間
☆会のめざすこと 地球に優しく、経済的な乗り物である自転車の利用を通して、健康な生活と安全な街づくりをめざします。車優先ではなく歩行者・自転車優先の道路・交通を推進します。
*ママチャリでわが子と安心して買い物に行きたい
*商店街の一角に駐輪場・サイクリングセンターがあったらいいな
*みんなで自転車ルールを身につけよう!
☆これまでの活動 ◇月例会開催
◇季刊「自転車スイスイ ニュース」発行
◇自転車タクシー試乗会(2010年10月NPOフェスタ)
◇講演会「車イス、歩行者、自転車に安全な道路交通を考える」2009年11月、疋田 智さん(自転車活用推進研究会、理事)
◇講演会「自動車離れ加速 自転車の似合うまちへ待ったなし!」2008年11月、小林 成基さん(自転車活用推進研究会、理事長)
◇小平市長へ「あかしあ通りに自転車専用レーンの建設を」の要望書提出(2008年10月28日)
◇月例会において「改正道路交通法」の学習2008年
◇講演会「自転車はどこを走ればいいの?」2007年11月、小林 成基さん(自転車活用推進研究会、理事長)
◇市交通安全課の「自転車ルールブック」企画・発行に協力(2008年6月発行)
◇「自転車スイスイの生い立ちと現状・課題」について相模原市の住民グループに講演、2007年5月 
☆会からの提案 ○自転車で通勤しませんか。知る人ぞ知る自転車ツーキニスト疋田智氏に講演をお願いしたら小平まで自転車で駆けつけてくださったのには感激しました。
○月に一度はサイクリングで遠出しませんか。結構遠くまで、自転車でいけるものです。町田、八王子、川越とかまでも。
○小平のお勧めコースはなんと言っても狭山・境緑道(多摩湖サイクリングロード)。多摩湖に着いたら四季の移り変わりを楽しみながら一周してみましょう。
NPO